「新しいMiroの背後にある製品ストーリー(The product story behind the new Miro)」のご紹介
少し前になりますが、Miroのブログで、「新しいMiroの背後にある製品ストーリー(The product story behind the new Miro)」というブログが投稿されていました。
内容は、どういう思考や検討の流れで、新しいMiroの開発が進んでいったのかが紹介されています。
その中で、行き詰まった際に、迅速に意思決定するために必要な3つの主要な原則が考えられていました。
プロダクトが一度リリースされると、各所からフィードバックが返ってきます(それ自体は良いこと)。
プロダクトオーナーとして、それらのフィードバックを眺めたときに、それぞれのフィードバックは、どれももっともで解決したいことだと考えてしまいがちです。
また、すべての要望にこたえたいと思うあまり、利用者の少ない機能まで盛り込もうとしてしまいます。
思考の基準となる原則をチームで持つことで、本当に大事にしたい事を見失うことなく、製品を改善していくことが可能になります。
それでは、ブログで紹介されてた3つの製品原則をご紹介します。
3つの製品原則
製品を作っている際、多くの反復作業を経験しているうちに、チームはローカル問題に対する新しい解決策を考え始めてしまい、過剰な設計のリスクを犯してしまうことがあります。フォーカスしていることを維持するために、3つの主要な原則を思いつきました。
シンプルさ。製品の決定はいずれも、タスクの実行に複雑さを加えるべきではなく、タスクの実行に前のバージョンよりも時間がかかるべきではありません。
一貫性と予測可能性。すべてのツールの動作は、ユーザーにとって一貫性があり、予測可能でなければならない。
スケーラビリティ。私たちは、各機能のために一回限りのソリューションを構築したくありません。UXと技術アーキテクチャの面では、すべてが将来のアップデートを念頭に置いて行われなければなりません。
また、ブログでは新バージョンのMiroを開発する際に得られた洞察についても紹介されています。
ここで、紹介されている洞察はどれもMiroのユーザーについて探求された結果得られた情報のようで、しかも一度の機能追加というよりは、未来に渡っての機能追加にも影響するような洞察となっていそうです。
洞察
成功する製品を構築するには、お客様のニーズをよく理解することが必要だと考えています。ここでは、新バージョンのMiroの構築に役立った洞察をいくつかご紹介します。
・平均して、人々はコンテンツ作成のために10~15個のMiroツールを定期的に使用していますが、私たちは25個超えるMiroツールを利用することができます。つまり、一部のユーザーには必要のないツールもあるということです。
・役割に関係なくすべてのユーザーが使用するツールもあれば(それらはデフォルトオプションとして製品に組み込まれています)、ある特定の顧客だけが使用するツールもあります(それらはアドオンとして追加することができます)。
・組織によっては、特定のタイプのツール/クラウドストレージなどの使用について厳しいポリシーを持っている場合があります。したがって、会社の管理者が特定のプラグインへのアクセスを制御できるようにする機能を含める必要があります。
・多くのユーザーが仕事でタッチスクリーンを使用しているので、タッチデバイスから簡単にコンテンツを追加できる方法を考えなければなりません。
ブログでは、これらの洞察を元に考えられたソリューションが、実際のMiroでどのように実装されたかが続けて解説されています。
(Miroユーザーとして、あの機能は、こういうプロセスを経て実装されたのか!となって面白かったです)
Miroの使いやすさの秘密は、ただ単に得られたフィードバックから機能を追加するのではなく、Whyから考え始め、原則に基づいた判断を行いながら、そこから得られた洞察をもとに、ソリューションを考え出していく過程にあることが今回のブログで理解できました。
1ユーザーとして、今後のアップデートも楽しみ!