スクラムマスターのキャリアを考える上で、ぜひ立ち止まってやってほしいエクササイズ(コアコンピタンス)

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Photo by Jared Erondu on Unsplash

「スクラムを始めるからには、スクラムマスターが必要だね」という流れで、スクラムマスターに立候補した方や、マネージャーやリーダーという流れでスクラムマスターを引き受けた方も多いと思います。

ですが実際は今まで培ったスキルだけでやりくりしていたり、スクラムマスターとしての自分のキャリアを考えたときに、伸ばすべき能力がわからずに、途方にくれているということは無いでしょうか?

SCRUM MASTER THE BOOKの中で著者Zuziから以下の問いが投げかけられています。

偉大なスクラムマスターになるには、どんなスキルの習得が求められますか?成功するためには、どの領域の経験を積む必要がありますか?獲得しないといけないコンピタンス(能力)は?

では実際何をすればよいのか?慣れ親しんだプログラマーのときとは違い、どのスキルを磨けばよいのか?などわからないことだらけだと思います。

そんなときには、ぜひ第4章で紹介されているエクササイズをやってみて、まずは自分の現在地を把握してみてください。

やり方は、とてもかんたんです。まずは、チャートに記載のコンピタンスを上手に実践できているかを自己診断して、左のチャートのように色を塗ります。(円の外側ほど「素晴らしい、実践できている」になります。)

次に自分が今必要としていて、改善したいコンピタンスを別の色で塗ります。(例の場合は、コーチングとビジネス)

スクラムマスターを始める前に自分のコンピタンスの現在地を認識して、どのコンピタンスが足りていない(不安だ)と感じているか?また、どのコンピタンスを伸ばしてみよう(伸ばしてみたい)か?などを把握することをおすすめします。

そうすることで、実際のスクラムチームで実践している際に、行き詰まったコンピタンスをそのままにせずに、伸ばすきっかけに気づくことができます。

例えば、

  • ファシリテーションをしているようで、実は自分の意図した通りにチームを動かしているだけではないか?
  • チームとは言っているけど、グループとチームの違いはなんだろうか?
  • コーチングとはそもそも何なのか?

などなど、実践しているとさまざまな疑問が浮かんでは消えていきます。

せっかく、浮かんだ成長のきっかけを見失わないように、ぜひ意識化して今後のスキルアップに役立てていきたいですね。

次回は、スキルを伸ばすきっかけとなりそうな書籍をご紹介します。

参考:SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップ

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Toshiyuki 'Toshi' Ohtomo
Toshiyuki 'Toshi' Ohtomo

Written by Toshiyuki 'Toshi' Ohtomo

Cybozu, Inc, Cafigla LLC. Agile Coach 京都アジャイル勉強会(http://kyoaja.connpass.com)共同主催 CSP-SM, CSP-PO, Certified LeSS Practitioner

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